既に募集は終了となっていますが、クロスリテイリングさんがサービス提供したということで話題になったPFPC(FXプラチナファンド・パーフェクトコピー)ですが、毎月5%以上の利益を着実に積み重ねてくれていますし、確かに良いサービスだと思います。しかし、月額約2万円(年額約20万円)という毎月EA1本分の料金を払うことに、二の足を踏んだ方も多かったと思います。
そこで、同じくコピートレードで比較的低料金で利用できるもの、ということで真っ先に思い浮かんだのが、MQL5のシグナル配信です。以前ブログでも紹介しましたが、なんといっても魅力はシグナル数が豊富なことと、低料金で利用できることです。何しろ月当たりの料金は、$20~$30で利用できるわけですから、PFPCの10分の1の料金ということになりますし、しかもかなりの実績を積み上げているシグナルもあります。
シグナルの見つけ方や受信の仕方は以前の記事を参照いただくとして、今回は下記の条件でシグナルを探すところから始めます。
・月利:5%以上
・最大ドローダウン:20%以下
・トレード期間:50週以上
・購読者:1人以上
・購読料:0~$30まで
かなり厳しい基準だと思いますが、それでも以下の6つのシグナルが出てきました。
相変わらず、凄まじい成長率とPFのシグナルが見つかりますね。しかし、こういう数字はここではさほど珍しくないです。問題なのはここからで、より慎重な選択が求められます。
というのも、以前の記事でも紹介しましたが、MQL5のシグナルにはいくつか短所が含まれています。例えば、シグナルの説明が英語やロシア語でしかもロジックの説明が十分でなかったり、手法がマーチンゲールなどの危険なものなのに説明されていなかったりする場合があります。しかし、より根本的な問題もあるように思います。というのは、利用者側が有料であるからには当然配信者側に報酬が発生するわけですが、それ故、ある程度高い成長率やPFで釣って、購読者を増やしてある程度稼いだら、そこで口座が破綻しても知らん顔、という配信者も結構いるからです。つまり、危険な手法であるのを隠して、一時的な数字だけで購読者を増やし、短期的に利益を上げようという配信者も少なからずいるということです。私も過去に口座破綻させられた経験があり、シグナル受信を止めてしまった経緯があります。
で、条件でシグナルを絞り込んだ後に、どうするかですが、ここから最低限確認して欲しいのは、大きな含み損がないかということ(私なら、含み損が膨らみにくいトレード時間の短いものを選びます)と、過去のワーストトレードと最大DDがどの程度か、ということです。また、受信者の評価レビューもあるので、そこも見逃せないです。
例えば、PF9.15の「Alfa Trend」ですが、最大DDも小さく、良さげに見えますが、レビューを確認してみると、こんなのが書いてありました。
要するに大量の指値注文をやるシグナルのようですね。2番目の人は、ブローカーの制限で、新規の注文が利用できないと言ってますし、3人目の人の書き込みからは、注文にSLが入っていないことがわかります。やはり、このシグナルは受信しない方が無難かもしれません。
他のシグナルについても、こんな感じでリスクがないか、検討していきます。最終的に上記の中から選んだのは、「Simple」というシグナル。下記のような実績になっています。
詳細な手法が書いていないのが残念なのと、“指標発表時にオープンやクローズが正しくコピーされない”という指摘がレビューでなされているところが、気になりましたが、平均利益と損失が小さく平均保有時間が1分ほどなので、スキャルタイプのシグナルということがわかりますし、ワーストトレードも$32.5とさほど大きくないです。過去1年以上ほとんど負けた月がないですし、リスクリターンと勝率も悪くないので、指標発表時に止めるなどして利用すれば、結構使えそうなシグナルではないかと思います。
PFPCは7年以上月利5%以上の実績を積み上げているということでした。そこまでの実績ではないですが、この1年間ほどの実績ならPFPCに負けないようなシグナルが見つかったのではないでしょうか。もう少し月利の基準を落とすなど、基準を緩めたらさらに優れたシグナルがみつかるかもしれません。
最後ですが、シグナルによるコピートレードを行う上での注意点を追加で二つほど。第一は、VPSの管理に気を付けるということ。せっかくコピートレードをやろうとしているのに、VPSにアクセスできないくらいの負荷が生じていたら、最悪の場合、配信側で損切したポジションが受信側で決済されず、含み損が膨らんでから手動で決済する羽目になったりしかねません。これはPFPCをやってて、実際に私が経験したことです。他のEAを複数セットされたMT4も同じVPSでいくつか一緒に動かしていたのですが、負荷がかかり過ぎて起こった出来事です。だから、コピートレードを行う場合はVPSに余裕を持たせ、時には再起動などして負荷を軽くしておく方がよいと思います。
またもう一点は、配信者側の証拠金の大きさと、受信者側の証拠金の大きさがかけ離れすぎないようにすることです。一応、こちらのページで解説されているように、使用する証拠金の大きさやレバレッジ等に合わせて、自動的に受信者側のロット数が調整されるようになっていますが、設定ミスなどもありますし、場合によっては証拠金の余裕を超えたロットでポジションを持ってしまうかもしれません。そのため、できるなら配信者側の証拠金(できれば通貨も)に合わせた方が良いと思います。
というわけで、今回もシグナル講座みたいになってしまいましたが、MQL5のシグナルはまだまだ面白いシグナルがありそうです。シグナルに関心ある方は、お宝シグナルを探してみてはいかがでしょうか。なお、メルマガでもシグナルについては情報発信していく予定です。気になる方は気軽に登録してみてくださいね。