このEAはいわゆるドル円の仲値トレードに月末の実需に基づいたトレードを組み合わせた複数ロジックのEAです。
仲値トレード系のEAと言えば、午前中に買って仲値までに売る、そして銀行が仲値を発表する9時55分頃には今度は売りを仕掛け、その日のうちに決済するというパターンが基本ですが、このEAでも取引履歴を見るとそうしたロジックを採用していることが分かります。
しかしそれだけでなく、「仲値の売り設定」（ロジック1）、「月末仲値の売り設定」（ロジック2）、「月末の売り設定」（ロジック3）、「仲値の買い設定」（ロジック4）と4つのロジックから成っており、売りエントリーも仲値発表よりも前の時間から仕掛けることもあるのに加え、輸出企業の月末の円需要を利用した売りのロジックも採用しているようです。
ただ仲値トレードにしろ需給要因のトレードにしろ必ずその通りにやると勝てるというわけでもなく、あくまで確率を利用したトレードです。
ですので決まった日時だけのトレードだと、無駄なトレードも増えてしまうわけですが、このEAでは「特殊なフィルターを搭載しているため危険な状況ではエントリーが行われません」とのことですので、単に時間制御だけでエントリーと決済をやるだけでなく、テクニカルのフィルターにも通すことでエントリー精度を高めているようです。
約18年間の変動スプレッドのバックテストでは、最大1ポジで3000回近い取引数があった上で最大ドローダウンがわずか300pips未満まで抑えられていて、PF1.84、RF50.72という、他の同タイプのEAと比較してもかなり素晴らしいバックテストの成績となっています。
仲値トレードや相場の法則を利用したロジックとテクニカルのフィルターを組み合わせたEAというのは他にもありますが、このEAはそんな中でもかなりバランスよくできているようなので、なかなか期待の持てそうなEAです。