EAつくーるのWeb版を使ってみた!
最近はEAを利用するだけでなく、自分でEAを作ってみたいという方も確実に増えてきています。
EAを自作する方法はいくつかあるかと思うんですが、プログラミングの専門スキルがなくても、ある程度のものを作ってみたいという場合に手軽に利用できるのがEAの作成ツールです。
当ブログでは主に海外製の「EA Builder」と、GogoJungleで販売されている「EAつくーる」をご案内しています。
私もEAを自作する際には一部ツールを利用しておりまして、今のところは特にEA Builderを活用することが多いんですが、以前記事を投稿した時にはまだβ版の段階だったEAつくーるのWeb版がいつの間にか本格稼働しているということで、今回実際に使ってみました。
今回は簡単に使用しただけなんですが、サポート体制の充実と相俟って以前よりかなり使い勝手の良いツールになってきたと思いますので、その辺をEA Builderとの比較も交えつつリポートしてみたいと思ます。
多彩な機能で本格的なEAが作れる!
このEAつくーるのWeb版ですが、利用するにはGogoJungleに会員登録しておく必要があります。
会員登録後にログインすることで利用できるようになる「マイページ」の左サイド画面から、「基本項目」「オプション」「取引条件」等のメニューを開き、EAを作りこんでいく形になっています。
まず、「基本項目」ではEA名や初期ロット数、損切、利食いの初期条件(pips指定)を入力します。
EAの本格的な作り込みは「取引条件」から行います。
まずは、ポジションナンバーを指定し、ポジションごとに取引条件(ロジック)を作成していきます。
さらにその条件をエントリー(買いエントリー/売りエントリー)として使用するか、決済として使用するか(買いポジション決済/売りポジション決済)指定します。
条件の設定と取引種別(買いエントリー/売りのエントリー/買いポジション決済/売りポジション決済)の選択の間に「+」ボタンがありますが、ここから追加の条件指定もできますので、複数のフィルター設定も簡単に追加できます。
RCI、フィボナッチ、PIVOT・・・MT4標準搭載以外のインジケーターも利用可能!
取引条件では様々なインジケータを指定して様々なロジックを作成することができます。
こちらは条件の設定画面からインジケーターのプルダウンリストを表示させたものですが、非常に多くのインジケーターが利用可能です。
MT4に搭載された標準インジケーターは勿論、フィボナッチリトレースメントやPIVOT、RCIといったMT4に標準では搭載されていないインジケーターやポジション数などの諸条件(赤囲み)を利用することも可能です。
こういったインジケーターや諸条件はEABuilderでは対応していませんので※、ここはEAつくーるの大きなメリットであり、より本格的で独自性の高いEAの開発も目指せる部分かと思います。
また今回チェックしていませんが、これ以外にも姉妹ツールであるインジケーターつくーると連携し、自作したカスタムインジケーターを利用することもできるそうなので、どこにもない自分だけのオリジナルEAを開発することも可能です。
※ただしEA BuilderではMQL4ファイルをアップロードすることで、カスタムインジケーターを利用することができます。
「オプション」でさらに多彩な機能を付加できる!
また「オプション」では、追加で各種トレーリングストップや建値ストップ、取引時間や通貨ペア等の各種制限、マーチンゲールやナンピン機能、指定時刻決済、始値エントリーなど、実に多彩な制限機能や決済機能を追加することが可能です。
正直ツールでここまで作り込めるものは少なくとも国内にはないと思いますし、これだけの機能が利用できれば、自分のアイデアを細かく落とし込んだEAが作成できるのではないでしょうか。
実際にEAを作ってみた!
今回はお試しで使っているというのもありますので、簡単な条件でEAを作成してみました。
5分足チャートを使用し、二本前のロウソク足終り値が単純移動平均線より下→一本前のロウソク足終り値が単純移動平均線より上の場合に買いエントリー、決済はTP・SLとも100pipsという単純なルールです。
作成したEA(MQ4ファイル)は上部にあるオレンジ色の「EA作成ボタン」をクリックするとダウンロードされ、C:Users>ユーザ名>Downloadsのフォルダに保存されます。
MQ4ファイルはそのままクリックするか、MT4上部メニューにあるアイコンをクリックしてMetaEditorを起動して読み込ませて開きます。
ソースコードが表示されますので、この段階で最終的なチェックや、EAつくーるでは対応できない修正などを行います。
コンパイルボタンをクリックしてエラーがなければ、exファイル(通常のEAファイル)がダウンロードされます。
早速MT4でバックテストをやってみると、案の定、、、ガタガタでした。
今回は簡単な条件だったというのもありますが、多分作成して始値でのバックテスト完了までに要した時間は10分かかってないと思います。
ちなみにこのようにして作成したEAはセーブすることでWeb上に保存され、保存したファイルごとに一覧表示で見ることができます。
セーブしたところから簡単に再開できるので、セーブさえしておけば途中でPCの電源を切ってしまっても問題ありません。
LABOでお悩み解決!「質問」への回答に加え「要望」やアップデートの情報も!
EA Builderも非常に使い易いツールなんですが、EAつくーるの方が圧倒的に上回っているのがサポート体制です。
Web版ではサイドメニューから「LABO みんなで教えあう」「よくある質問」にダイレクトでいつでも飛べるようになっています。
まず「よくある質問」ではEAつくーるの基本的な使い方やEAの作成方法などが書いてありますが、こちらはどちらかというと旧来からあるダウンロード版についての記載が多いようです。
これとは別に商品ページにある「コミュニティ」を見ると、これまでの質問と回答が蓄積されています。
ただ、こちらも現在は質問への回答が更新されておらず、最新の質問や要望、バージョンアップ情報等は「GogoJungle LABO」で見ることができます。
こちらでのやり取りは非常に活発で、日々質問や要望が寄せられ、それに対する回答も比較的早いようです。
EAつくーるの使い方で分からないところがあれば、このLABOで質問することで解決できますし、機能面で不満なところや追加してもらいたい機能があれば要望を出せるというのも素晴らしいですね。
EAのロジックを組み立てる際のヒントも満載なので、EAつくーるを利用する場合は「Q&A」「コミュニティ」と併せて活用していきたいところです。
EAつくーるWeb版まとめ EABuilderとEAつくーるを比較!
最後に、EABuilderとEAつくーるを簡単に比較表にまとめてみました。
EA Builder | EAつくーる | |
---|---|---|
購入形態 | 買い切り($97) | 一ヶ月版(2980円)
一年版(29800円) |
対応プラットフォーム | MT4/MT5/TradeStation | MT4/MT5 |
対応インジケータ | MT4標準インジケータ
※MQL4ファイルのアップロードによりカスタムインジケーターを利用可能 |
MT4標準インジケータ以外のRCI・フィボナッチ・PIVOTなどにも対応
※インジケーターつくーるとの連携でカスタムインジケーターが利用可能 |
アップデート | × | ○ |
コミュニティ | × | ○ |
サポートおよびQ&A | △ | ○ |
こう見ると長期で使うなら約1万円買い切り型のEA Builderの方が圧倒的にコスパがいいように思えますが、EAつくーるはGogoJungle LABOやコミュニティ、Q&Aが活用でき、サポート体制が充実しているのに対し、EA Builderは作成事例集はあるものの、コミュニティがなく、サポートが英語である上に対応もあまり良くないようです(※利用者情報あり)。
またEA BuilderはMT4だけでなくMT5にも対応しているのは凄いんですが、機能のアップデートはされていないようです。
【追記】
EAつくーるもMT5に対応しました。
これに対しEAつくーるはユーザーの要望に応えて繰り返しアップデートを行ってきており、今後も改良され続けていくのではないかと思います。
そういうわけで、初めてEA作成ツールを使用するという場合は、長期間のコスパを優先したりMT5用のツールを使うという目的以外ではEA BuilderよりもEAつくーるの方がお勧めできます。
そして今回EAつくーるのWEB版を使用してみて思ったのは、EAつくーるの方が機能面が充実し細かい条件にも対応しており、本格的なEAの作成をツールでやろうという場合にも十分対応可能ではないかということです。
EAつくーるはEA Builderでは使用できないインジケーターが利用できますし、さまざまな制限機能や決済機能を追加することができます。
コスパについても月額サブスクリプション版で利用すれば一ヶ月間2980円の料金からスタートできますので、まずEA作成ツールを試しに使ってみたいという場合は比較的低料金からチャレンジできます。
というわけで、以上EAつくーるWeb版についてEA Builderと比較しつつ基本的な使い方や使ってみた感想を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
個人的には以前からあるダウンロード版よりもかなり使い易くなっていて、機能面も充実しているので驚きでした。
これだったら簡単なEAは勿論、かなり細部まで作り込んだEAを開発できそうな気がしますね。
プログラミングは分からないけれどもEA作成に興味がある方や、EAのプログラミングで挫折したという方は、一度このEAつくーるを試してみてはいかがでしょうか。