このEAは「2」とあることからも分かるように、GBPUSD専用のデイトレ・スキャルピングEA「一粒万倍」の進化版になります。
前作は6ロジックを採用し、「相場に応じて最適なロジックを適用」するという、なかなか高性能なEAでした。
デモフォワードの成績も途中計測がストップしている時期がありつつも、3年以上経過して収益率が100%を超えており、良好に推移しています。
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では「2」になってどのように進化しているのか。
前作の一粒万倍と同様にリスクバランスを重視し開発しました本作は、バックテストデータでも4連勝傾向の前提のもとで、 利益平均が17.01 損失平均が-33.43 と利益と損益の比率が大きく離れずに4連勝傾向があるというテストデータとなっている事からも、 一度の損失で多くの利を奪う所謂コツドカEAでは無い事をお判りいただけると思います。
本作、一粒万倍2ー五穀豊穣も同じ考えで進化させたEAです。
なるほど、基本的には前作ロジックの延長線上にあってリスクリワードのバランスが重視されているということで、6つのロジックもその考えのもとでブラッシュアップされているようです。
また前作でも特徴だった「ブローカーの不正監視機能」が2でも搭載されています。
その主な特徴は新規注文、変更注文、決済注文の各種注文について注文価格との差異や約定スピード等を計測し、ログに出力されるデータからそのブローカーの不正がないかをチェックしようというものです。
本EAのマニュアルにはこの機能の使い方が詳説されており、一例としてレイテンシー(注文伝達スピードの遅延)からブローカーの不正を見抜く方法の解説もあり、なかなか勉強になりますし、ブローカー選びに拘りたい方にとっては心強い機能かもしれません。
個人的には複数ロジックのEAというのは、それぞれのロジックがそれなりに優れていて、ロジック間の偏りがなく分散されていれば、かなり威力を発揮すると思っています。
結局優れた単一ロジックからなる複数EAを組み合わせて運用するのと同じなので、当たり前ちゃあ当たり前なわけですが、これが実際にはロジックのどれかが他のロジックの足を引っ張ったりして結局全体の成績が停滞してしまう、なんていう複数ロジックのEAもいくつも見てきました。
しかし本EAの約11年間のバックテストを見る限りでは、前作より低ドローダウンに抑えられて利益も増えていますし、RFも25を超えているというなかなかの好成績です。
しかも固定スプレッドよりもいい成績の出にくい変動スプレッドでそうなっていますので、前作以上に6ロジックはしっかり分散化され、かみ合っているように見えます。
しかし本EAの性能を語る上で、何より前作の3年以上のフォワードの成績推移こそが一番説得力あるところかもしれません。
もう少しこのEA自体のフォワード期間の経過を見守った方がいいとは思いますが、新規でEA導入を検討するにあたってなかなか手堅い選択肢になりそうな一本です。