最近MT5の裁量関連の記事をいくつか書いたせいで、MT5のEAも気になりだしてます。
ただ私自身MT5で自動売買をやるとなった場合、まだ操作の仕方とかよく把握できていません。
そこで今回は練習も兼ねて、仮にMT5のEAを動かすことになったとした場合にまずやること、そうバックテストをやってみました。
ちなみに今回練習で使用したEAはこちら。
MQL5で見つけた無料のEAです
※MQL5のアカウントでMT5に「ツール」→「オプション」→「コミュニティ」からログインすると、「マーケット」からダウンロードできます。
ブレイクアウトロジックを使用する1ポジタイプのEAで、狭いトレーリングストップを使ってドローダウンも最小化し、マーチンゲールやグリッド、両建ても使用せず、安全性も高いようです。
複数の通貨ペアに対応しているようですが、今回は既にセットアップされているポンドルのみでやってみたいと思います。
バックテストに使用したMT5はMQL5からダウンロードできるメタクオーツ社のもの。
ストラテジーテスターを開くと選択メニューのアイコンが現れます。
MT5では様々な条件でバックテストができるようですが、今回は通常のバックテストをやってみたいので一番左側の「単一」を選びました。
さて今度はMT4のバックテスターに近い画面が出てきました。
設定画面で新しいのは、「フォワードテスト」の期間指定ができるようになったことや、注文の遅れ(「延滞」)条件を設定できること、口座のレバレッジを指定できるようになったことなどで、様々な条件を指定できるようになりました。
この他にも「手数料」や「ロスカットレベル」などが設定できたり、複数銘柄で同時にバックテストを行うこともできるようですが、今回は上記の単純な条件でバックテストをやってみました。
MT5でバックテストをやってみてMT4と大きく違ったのは、ヒストリカルデータを銘柄ごとにいちいちインポートする必要がないということ、そして圧倒的に高速になったということです。
MT4には「ヒストリーセンター」があって、そこでバックテストに使用する通貨ペア用のヒストリカルデータをダウンロードしないとバックテストができませんでした。
しかしMT5ではそれが必要ありません。
データのダウンロード自体は行っているはずですがそれが速い、というかバックテストをスタートしてから知らぬ間にデータがダウンロードされてテストが開始されている感じです。
ですのでテストのスタートまでの手間も省けるんですが、テスト自体も速い。
上記は2010年から約10年間のバックテストで、かかった時間は約2分。
今回は取引数が多くないEAだったというのもあるかもしれませんが、間違いなくMT4より速くなっています。
そしてこちらがストラテジーテスターのレポート。
MT4と違ってパラメータが縦に並んだ形で表示されるので、見やすくなった分、スクショで取りにくいので、今回は上の方の表示は省かせていただきました。
今回はパラメータをいじらずテストしたんですが、複利設定になってたようです。
ヒストリー品質が98%とありTDS並みに高品質になったのと、時間・週・月ごとの取引結果のグラフ表示や、MAE(最大損失の幅)やMFE(最大利益の幅)、保有時間も表示されるので、PFや最大DDなどで単に成績がわかるだけでなく、どんなタイプのEAなのかまで見える化してくれるところがいいですね。
あと個人的に一番重視しているリカバリーファクター(=純損益÷証拠金最大ドローダウン)もいちいち計算しなくても表示してくてるのが嬉しい点です。
さてこのEA、適当に選んだ割には、なかなか良い結果のようです。
保有時間がほとんど12時間以内なので、デイトレタイプのEAのようですね。
取引回数は月に3~4回程度で勝率も5割切ってますが、損小利大でしっかりと利益を出していますし、PFもリカバリーファクターも良い数値です。
・・・ということで、今回はMT5のEAのバックテストをやってみました。
私自身今すぐMT5で自動売買をスタートする予定はないですが、将来MT5用のEAが増えてきた場合は、MT4よりもバックテストで見えてくる事前のデータも多いですし、こちらでEAの運用を選ぶトレーダーも増えてきそうですね。
なかなか多角的な分析ができるデータですし、また近いうちに検証記事でMT5用のEAのバックテストを取り上げてみようと思います。