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海外FX規制

【緊急連載・最終回】 海外FXは本当にオワコンなのか? 無登録業者への金商法規制強化の影響

はじめに

本連載では、「海外FXはオワコンなのか?」という疑問について、段階的に整理してきました。

第1回目では、2025年6月の資金決済法改正とそれによる入出金規制が、海外FXの既存の無登録の収納代行業者を介した国内銀行⇔海外FX業者の入出金ルートに大きな影響を与える可能性が高くなるという点を中心に、その理由や背景と合わせて解説しました。

 

また、連載第2回目では、この国内銀行入出金ルートが使えなくなった場合の代替手段について、その手段ごとに、特徴や問題点、今後の見通しについてまとめました。

そして最終回となる今回は、ここまでの資金決済法による入出金規制の話とは別の論点である、金融商品取引法上の規制の進展が海外FXに与える影響について見ていこうと思います。

なお本稿は長めの文章となってしまいましたので、あらかじめ結論だけ先に述べておくと、

①今回の話は“検討段階”で、海外FXが直ちに禁止されるわけではない。

②ただし"無登録で日本居住者を勧誘している実態"がある場合、リスクは上がる可能性がある。

③利用者・情報発信者ともに、今は「断定せず、入出金経路と業者選別を再点検する局面」

となります(以下詳述)。

 

2026年に向けて海外FXの「規制強化」が注目される背景

2025年後半、海外FX界隈では入出金規制の話とは別に「金融商品取引業に登録せず投資勧誘を行っている業者」に対する規制が強まって「海外FXは終わるのでは」といった声が聞かれるようになってきています。

そのきっかけとなったのが、25年9月に報じられた次の記事です。

 金融庁が、金融商品取引業に登録せず投資勧誘を行っている業者に対し、証券取引等監視委員会の調査権限強化を検討していることが9日、分かった。これまで監視委は無登録業者に対して刑事告発ができなかったが、告発とそれに向けた強制力のある調査が可能になる。金融犯罪に知見がある監視委が早期に実態解明に乗り出すことで、詐欺などの被害拡大を防ぎたい考えだ。

月内にも開く金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会で議論。金融商品取引法の改正案に盛り込むことも視野に入れる。法改正が伴う場合は、早ければ2026年の通常国会に金商法改正案を提出することを目指す。政令改正でとどまる可能性もある。

引用:NEWSjp https://news.jp/i/1338058962344067896

ただし、現時点(2025年12月)では制度内容も、どのように運用されるかも、具体的にはまだ決まっていません。

本稿では、この不透明な状況の中で「何が事実で、何が可能性で、何を注意すべきか」を整理していきたいと思います。

現状でわかっている「事実」とは何か

まず、確実に報道されている事実は次の一点です。

無登録金融商品取引業者への対策を強めるため、証券取引等監視委員会の調査権限強化と刑事告発の制度化が検討されている、つまり、

・まだ決定ではない

・施行日も不明

・対象の範囲も未確定

という段階です。

現時点で「海外FXは全滅(オワコン)」「日本市場撤退が確定」などの表現は、事実に基づかない過度な推測になります。

しかしながら、多くの海外FX業者は、日本では金融商品取引業(第一種)に登録しておらず、日本の法律上は「無登録業者」という扱いになります。

これまでも注意喚起や個別対応は行われてきましたが、海外法人・越境要素が絡むケースでは、実態把握や対応の難しさが指摘されていました。

しかし、引用記事にあるように、金融庁が同庁に設置された機関である証券取引等監視委員会の無登録業者への対応を強化する方向で調査権限や刑事告発の制度化を検討していることが明らかになりました。

これは、「海外FXを狙い撃ちする」ということではないにしても、実態として日本居住者を勧誘している無登録業者を放置しない体制に移行するという意味合いが強いと考えられます。

海外FX業界に与える影響が注目される理由

今回の報道ソースは現時点で限定的ですが、内容が“刑事告発”に触れているため、業界でも注目が集まったと考えられます。

その理由は以下のとおりです。

 

1. 行政処分から「刑事告発」へ格上げされる可能性

現行でも、金融庁・証券取引等監視委は「警告書の発出」「注意喚起」だけでなく、事案により裁判所への禁止・停止命令の申立て等を行っています。

参考:https://www.fsa.go.jp/sesc/actions/moushitate.html?utm_source=chatgpt.com

一方で、報道が示すように金融庁傘下の機関への調査権限の強化・刑事告発を可能にする制度になれば重みが変わってきます。

 

2. 実態重視の規制に変化する可能性

例えば、

・日本語サイト

・日本人サポート

・日本人からのアクセス許可

・日本円口座の提供

これら実質的に"日本居住者向け"の状態が、"勧誘している"と見なされ、規制の影響を受けやすくなる可能性があります。

なぜなら海外では既に、規制当局は「表示(免責文言)だけ」ではなく、実際のマーケティングや勧誘の実態を重視する傾向があるからです。

例えば英国FCAは無認可業者のWarning Listを公開し注意喚起を行っており、EUのESMAもCFDについて域外(第三国)グループ会社への誘導マーケティングに注意を促しています。

FCA:参考

https://www.fca.org.uk/consumers/warning-list-unauthorised-firms?utm_source=chatgpt.com

ESMA:参考

https://www.esma.europa.eu/press-news/esma-news/esma-warns-cfds-providers-application-product-intervention-measures?utm_source=chatgpt.com

https://www.esma.europa.eu/press-news/esma-news/esma-ceases-renewal-product-intervention-measures-relating-contracts?utm_source=chatgpt.com

これらは誰向けのサービスかは文言ではなく"実態"で判断するという共通した考え方に基づいています。

こうした国際的な実態に基づく規制の流れの中で、日本でも"勧誘活動実態"のある無登録業者に対して厳しい対応が取られるようになる可能性は十分あると言えるのではないでしょうか。

※これらは海外の投資者保護の考え方を示す例であり、日本の運用や線引きが同一になると断定するものではありません。

 

何が変わる?「グレーゾーンが縮小する」という現実

重要なのは、海外FXが即全面禁止になるわけではない一方で、「日本居住者を明確にターゲットにした活動」が、これまで以上にリスクの高いものになる可能性があるという点です。

例えば、

・日本語サイト・日本語サポート

・日本円決済を前提とした入出金導線

・日本人向けアフィリエイト・IB制度

・日本向けランキング・比較広告

これらは、規制当局が“日本居住者向けの提供・勧誘の実態”を検討する際に、材料として見られ得る要素です(ただし線引きは今後の制度設計と運用次第です)。

今後は業者単体ではなく「勧誘スキーム全体」が見られる可能性が高まります。

 

海外FX業者側に今後起こりうる変化(予測)

では、このような"実態”に基いた規制が強化されることで、具体的にどのような変化が海外FX業者の活動に影響を及ぼしうるのか?

以下考えられる変化を書くと、

・日本語ページの廃止・縮小

・「日本居住者は対象外」と明示

・日本向けアフィリエイト・IBの停止・厳格化

・日本IPアクセス制限

これは撤退というより、「日本市場を強く意識しない形への移行」と考えた方が現実的です。

※上記は制度が"実態重視"へ寄った場合に想定される一般的なリスク対応例であり、現時点で各社の実施対応が確認されたものではありません。

 

では海外FXは本当にオワコンなのか?

答えは NO ですが、今後は誰でも利用できるような存在ではなくなっていく可能性があります。

今後も利用を継続する層としては、

・ハイレバレッジやゼロカットといった海外FXの特徴を理解している中・上級者

・海外規制・自己責任を理解した利用者

・入出金規制にも柔軟に対応できるユーザー

・日本向けサービスを前提にしないユーザー


逆に今後利用ハードルが上がる層としては、

・完全初心者

・国内FX感覚で海外FXを使いたい人

・日本語サポート・安定入出金を最優先する人

 

つまり、海外FXはオワコンではないが、万人向けではなくなる可能性が高いというのが妥当な表現かもしれません。

 

海外FXの情報発信者(アフィリエイター&IB等)はどうなる?

これまで海外FX業者の活動自体が国内法で取り締まりにくい"グレーゾーン"であったということもあり、海外FXのアフィリエイターやIBの活動実態が口座開設の"幇助"であったとしても明確に執行対象として表面化しにくかった面がありました。

しかしながら、今後もし証券監視委の調査権限が強くなり、無登録業者への刑事告発まで可能になってくるならば、海外FXのアフィリエイターやIBへの規制も強まってくる可能性は十分考えられることです。

今後は、

・「おすすめ海外FXランキング」

・「日本人向け完全対応」

・「安全・安心・誰でも簡単」

といった表現は、リスクが高まる可能性がありますし、口座開設を促すような行為についてもこれまで以上に注意が必要となってくる可能性があります。

一方で、

・規制動向の解説

・メリット・デメリットの整理

・国内FX・ツール・EAとの比較

・利用時の注意点・リスク説明

こうした情報提供型コンテンツは、むしろ情報としての価値が評価されやすくなってくるかもしれません。

 

「海外FX禁止」「撤退確定」という段階ではない

強調しておかないといけないのは、報道の内容は"検討段階"であり制度は確定していないという点であり、2026年の法改正案提出自体もまだ正式決定ではありません。

また、具体的にどんな行為が違法となるのかも未定です。

例えば、

・日本語サイトはダメなのか

・日本人からの口座開設受付はダメなのか

・日本IPをブロックすれば問題ないのか

など、現時点の公表情報だけでは、実務上の線引きは明確ではありません。

更に言えば、金融庁の警告リストもありますが、これは利用を禁止するリストではありません。

警告リストは、「その業者は日本で登録していない」という事実の掲示であり、ユーザーの利用自体を禁止する法律はなく規制の主対象はあくまで無登録で勧誘・提供する業者側です。

参考https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/mutouroku/04.html

※ただし個別の状況(詐欺的勧誘への関与、資金移動の経路など)によっては利用者側においても問題になり得るため、一般論として断定せず、注意喚起に留めます。

 

海外FX業者の撤退リスクはあるが確定ではない

撤退リスクは「可能性の話」であり、決定ではありませんが、それが語られる理由としては、

・実態として日本向けサービスと判断されるアクションが多いと、事業リスクが増える。

・日本の規制への非対応だけが理由ではないが複数の海外FX業者の撤退事例がある。
→例えばPepperstoneが2014年に日本人向けのサービス提供を停止

・入出金規制(2025年の資金決済法改正)との合わせ技で、日本ユーザーの利便性が下がる可能性がある。

といった点が挙げられます。

ただし、規制が強まったとしても、海外FX業者の間で実際にどのような対応が行われるかは 不透明 であり、

・日本市場を維持する業者

・日本向けの露出を抑えつつ運営を継続する業者

・法令に適合した形で続ける業者

など、複数の可能性が残っています。

結論:海外FXは「オワコン」ではなく"転換期"、では2026年に向けて何を意識すべきか?

以上長々と書いてきましたが、最後に要点を整理したいと思います。

・規制強化の報道が出たのは事実

・しかし内容は「検討段階」で、制度は未確定

・海外FX業者の撤退・縮小の可能性はあるが、現段階では確定ではない

・警告リスト掲載業者を使っても(一般論としては)ユーザー側が直ちに違法となるとは限らない

・ただし自己責任が増え、リスクは高まっている

・悪質業者の淘汰が進めば、むしろ業界は健全化する可能性もある

・利用者は入出金ルートと業者選びを慎重に行う必要がある

海外FX利用者にとって現時点で必要なのは、「海外FXはオワコン」と断定的に不安を煽ることではなく、"転換期"と捉え冷静な理解と変化への準備を行うことではないでしょうか。

 

 

 

 

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