FTMOは、2015年から運営されている世界的に知名度の高いプロップファームです。
FTMOチャレンジ(FTMO Challenge)の条件をクリアするとFTMOトレーダー(FTMO Trader)となり、FTMOアカウント(FTMO Account)での取引成績に応じて報酬を受け取ることができます。
現在は、評価を1回行う「1-Step」、2段階で評価する「2-Step」に加え、評価を受けずに取引を開始できる「FTMO Instant Account」も用意されています。
MT4・MT5・cTraderに加えてTradingViewにも対応しており、EAによる自動売買も可能です。
さらに2025年には、世界的なオンラインブローカーOANDAを買収しています。
この記事では、FTMOの仕組みや料金、メリット・デメリット、FTMO Instant Account、Fintokei・Fundoraとの違いなどを解説します。
FTMOとは?
FTMOは、チェコ・プラハを拠点とするプロップトレーディング企業です。
2015年からサービスを展開しており、現在では世界各国のトレーダーが利用しています。
FTMOを利用する大まかな流れは次の通りです。
1 FTMOチャレンジに参加
2 指定された利益目標・損失制限などをクリア
3 FTMOトレーダーとなる
4 FTMOアカウントで取引
5 取引成績に応じて報酬を受け取る
一般的なFX業者に自己資金を入金して取引する仕組みとは異なります。
FTMOで提供される口座は、実資金ではなく架空の資金を使用するデモ口座です。一般的なFXのデモ口座と同様にシミュレーション環境でトレードを行いますが、FTMOトレーダーになると、その取引成績に応じて実際の金銭報酬を受け取ることができます。
2025年にはOANDAを買収
FTMOの近年の大きな動きとして注目したいのが、世界的なオンラインブローカーOANDAの買収です。
FTMOは2025年2月にOANDA Global Corporationの買収で合意。その後、各国の規制当局による承認を経て、同年12月に買収を完了しました。
OANDAは1996年創業のオンラインブローカーで、日本を含む世界各国で事業を展開しています。
買収後は、OANDAがブローカー事業、FTMOがプロップトレーディング事業を中心に展開するという役割分担が進められています。
世界的なオンラインブローカーであるOANDAを傘下に収めたことは、FTMOの事業規模や今後の展開を考えるうえでも注目すべき動きといえるでしょう。
FTMOの仕組み
FTMOで取引を始める方法には、FTMOチャレンジに合格する方法と、FTMO Instant Accountを購入する方法があります。
FTMOチャレンジには、次の2種類があります。
・FTMOチャレンジ 1-Step
・FTMOチャレンジ 2-Step
1-Stepと2-Stepでは、利益目標や最大日次損失などの条件を守りながら評価をクリアする必要があります。
一方、FTMO Instant Accountには評価段階がありません。購入後すぐにFTMOアカウントで取引を開始し、初日から報酬獲得を目指せます。
ただし、Instantには日中更新型トレーリングやConsistency 30%など、1-Step・2-Stepよりも厳しい取引条件が設定されています。
いずれのプランでも、単純に大きな利益を出すだけでなく、損失を管理しながら継続的に利益を積み上げることが重要です。
FTMOのInstant・1-Step・2-Stepの違い
1-Stepと2-Stepの主な違いを簡単に比較すると、次の通りです。
| 項目 | Instant | 1-Step | 2-Step |
|---|---|---|---|
| 評価段階 | なし | 1段階 | 2段階 |
| 利益目標 | なし | 10% | 10%→5% |
| 最大日次損失 | 3% | 3% | 5% |
| 最大損失 | 10% | 10% | 10% |
| 最大損失方式 | 日中更新型トレーリング | EODトレーリング | 固定 |
| 最低取引日数 | なし | なし | 各段階4日 |
| 取引期間 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
|
あり(30%) | あり(50%) | なし |
| 報酬率 | 90% | 90% | 最大90% |
| 参加費返金 | なし | なし | あり |
| Swingタイプ | なし | なし | あり |
FTMO Instant Account
FTMO Instant Accountは、評価を受けずにFTMOアカウントで取引を開始できるプランです。
購入後すぐに取引を開始でき、初日から取引成績に応じた報酬獲得を目指せます。
口座サイズは5,000ドル・10,000ドル・25,000ドル・50,000ドル・100,000ドルの5種類。報酬率は90%で、最大レバレッジは1:100です。
一方、最大日次損失は3%で、最大損失には日中更新型トレーリング方式が採用されています。
日中更新型トレーリングとは、決済によって過去最高の口座残高を更新した時点で、最大損失ラインもリアルタイムに引き上げられる仕組みです。一度上昇した最大損失ラインは、その後に残高が減少しても下がりません。
さらに、最も利益を上げた1日の利益を総利益の30%以下に抑えるConsistencyも適用されます。
評価なしですぐに取引を開始できる反面、損失管理や利益の分散には特に注意が必要なプランです。
1-Step
1-Stepは、1回の評価をクリアすればFTMOアカウントへ進める仕組みです。
利益目標は10%で、最大日次損失は3%。評価段階が少ない一方で、Consistencyが設けられています。
Consistencyでは、最も利益を上げた1日の利益を、損失日を含めた総利益の50%以下に抑える必要があります。
例えば、最大利益日が6,000ドルの場合、総利益が12,000ドル以上にならなければConsistencyを満たせません。
上限を超えてもすぐに失格になるわけではありません。追加で利益を上げ、最大利益日の割合を50%以下にすれば条件をクリアできます。
なお、Consistencyは2026年10月12日以降に注文された1-Stepに適用されます。それ以前に注文された口座には、旧ルールであるBest Day Ruleが適用されます。
2-Step
2-Stepは「FTMOチャレンジ」と「Verification(検証)」の2段階で評価されます。
1段階目の利益目標は10%、新たに開始される2段階目の利益目標は5%です。
最大日次損失は5%で、最大損失ラインは初期口座残高を基準に固定されています。Consistencyもありません。
また、2-StepではFTMOトレーダーとなった後、最初の報酬受取時に参加費が返金されます。
評価を2回クリアする必要はありますが、損失ルールの分かりやすさや運用のしやすさでは、Instantや1-Stepよりも取り組みやすいでしょう。
FTMOチャレンジの料金
FTMOチャレンジでは、口座サイズによって参加料金が異なります。
2026年10月現在のFTMO公式サイトに掲載されている通常料金は次の通りです。
| 口座サイズ | 1-Step | 2-Step |
|---|---|---|
| $10,000 | €79 | €89 |
| $25,000 | €199 | €250 |
| $50,000 | €319 | €345 |
| $100,000 | €499 | €540 |
| $200,000 | €999 | €1,080 |
料金はユーロ建てのため、日本円での支払額は為替レートによって変動します。
2026年9月上旬の為替レート(1ユーロ=180円前後)で考えると、1-Stepは約1.4万円~18万円、2-Stepは約1.6万円~19.4万円が目安となります。
最も安い10,000ドル口座なら、1-Stepは約1万4,000円、2-Stepでも約1万6,000円から挑戦できます。
たとえば100,000ドル口座では、1-Stepが約9万円、2-Stepが約9万7,000円程度です。
1-Stepは2-Stepより参加料金が安く設定されていますが、参加費は返金されません。
一方、2-Stepの参加費はFTMOトレーダーとなった後、最初の報酬受取時に返金されます。
そのため、単純な参加料金だけでなく、評価回数や取引ルール、参加費の返金まで含めて比較する必要があります。
※料金やキャンペーン内容は変更される場合があります。また、日本円換算額は為替レートによって変動します。参加前にFTMO公式サイトで最新料金をご確認ください。
FTMO Instant Accountの料金
FTMO Instant Accountでは、5,000ドルから100,000ドルまでの口座サイズを選択できます。
料金は口座サイズによって異なり、189ドルから3,399ドルです。
Instantは評価なしでFTMOアカウントを利用できるため、1-Step・2-Stepよりも料金が高く設定されています。
また、Instantの購入料金は返金されません。
※料金やキャンペーン内容は変更される可能性があります。購入前にFTMO公式サイトで最新料金をご確認ください。
FTMOのメリット
2015年から続く運営実績
プロップファームを選ぶ際に確認しておきたいポイントのひとつが運営実績です。
FTMOは2015年からサービスを展開しており、プロップファーム業界では長い運営実績を持つ企業のひとつです。
さらにOANDAの買収など、事業規模の拡大も進めています。
比較的新しいサービスも多いプロップファーム業界において、長期間サービスを継続していることはFTMOの大きな特徴です。
最大200万ドルまでスケーリング可能
FTMOチャレンジでは、最大20万ドルのシミュレーション口座を選択できます。
さらにFTMOトレーダーとなった後、一定の条件をクリアしてScaling Planを利用することで、FTMOアカウントの規模を最大200万ドルまで拡大可能です。
自己資金だけでは難しい規模の取引環境を目指せることは、プロップファームを利用する大きな魅力です。
最大90%の報酬
FTMOでは、FTMOアカウントで発生したシミュレーション利益をもとに報酬を受け取ることができます。
FTMO Instant Accountと1-Stepの報酬率は90%です。
2-Stepの報酬率は通常80%ですが、Scaling PlanやPremium Programmeの条件を満たすことで90%へ引き上げられます。
取引成績に応じた報酬の最大90%を受け取れる点もFTMOのメリットです。
MT4・MT5・cTrader・TradingViewに対応
FTMOでは、
・MetaTrader 4(MT4)
・MetaTrader 5(MT5)
・cTrader
・TradingView
を利用できます。
特に注目したいのが、MT4・MT5だけでなくTradingViewからも取引できることです。
TradingViewでは、OANDAのBroker Profileを経由してFTMOのシミュレーション取引を直接行うことができます。
普段からTradingViewのチャートやインジケーター、アラートなどを利用しているトレーダーにとっては、大きなメリットでしょう。
EAによる自動売買も可能
FTMOではEA(Expert Advisor)を利用した自動売買も認められています。
FTMO公式FAQでも、裁量取引だけでなく、アルゴリズム取引やEAなどについて、禁止されている取引手法に該当しない限り取引戦略を制限しないことが明記されています。
そのため、自作EAなどを使ってFTMOチャレンジに挑戦することも可能です。
ただし、EAなら何でも利用できるというわけではありません。
FTMOの禁止取引に該当する手法は利用できず、サーバーに過度な負荷をかけるEAなどにも注意が必要です。
また、市販EAなど第三者が提供するEAでは、他のFTMO利用者と同じ取引戦略になる可能性があります。
EAを利用する場合には、最大日次損失・最大損失などFTMO独自のルールとの相性も確認しておくことが重要です。
FTMOのデメリット・注意点
損失制限がある
FTMOでは、各プランに最大日次損失や最大損失などの取引ルールが設定されています。
利益目標を達成できそうでも、先に損失制限に抵触すればチャレンジをクリアすることはできません。
特にロットを大きくして短期間で利益目標を狙う場合には注意が必要です。
Instant・1-StepにはConsistencyがある
Instantと1-Stepで注意したいのがConsistencyです。
Consistencyとは、最も利益を上げた1日の利益が、口座全体の総利益に占める割合を一定以下に抑えるルールです。
上限はInstantが30%、1-Stepが50%です。
例えば、Instantで最も利益を上げた1日の利益が3,000ドルだった場合、報酬を受け取るには総利益を10,000ドル以上にする必要があります。
1日だけ大きな利益を上げても、Consistencyを満たしていなければ報酬を受け取ったり、1-Stepの評価をクリアしたりすることはできません。
ただし、上限を超えても即失格になるわけではありません。追加で利益を積み上げ、最大利益日の割合を上限以下にすれば条件を満たせます。
なお、2026年10月12日より前に注文された1-Stepには、旧ルールであるBest Day Ruleが適用されます。
ニュース取引や週末持越しには注意
FTMOでは、評価期間中とFTMOアカウント取得後で一部の取引ルールが異なります。
評価期間中はニュース取引や週末へのポジション持越しについて比較的自由に取引できます。
一方、FTMOアカウント取得後のStandardタイプでは、指定された重要指標発表前後の取引や、週末などをまたぐポジション保有に制限があります。
2-Stepで選択できるSwingタイプでは、こうしたニュース取引や週末持越しに関する制限がありません。
スイングトレードや、数日間ポジションを保有するEAを使用する場合には、StandardとSwingの違いも重要になります。
無料トライアルで試すことができる
FTMOには無料トライアル(Free Trial)が用意されています。
無料トライアルでは参加費を支払わず、FTMOチャレンジに近い環境を14日間試すことができます。
無料トライアルは繰り返し利用できるため、いきなり有料のFTMOチャレンジに参加する必要はありません。
「自分のトレードでFTMOのルールをクリアできそうか」
「使用しているEAがFTMOの損失制限と相性がいいか」
といったことを確認するためにも利用できます。
初めてFTMOに挑戦する場合には、まず無料トライアルで取引環境やルールとの相性を確認してみるのもよいでしょう。
Fintokei・Fundoraとの違い
日本から利用できるプロップファームとしては、FTMOのほかにFintokeiやFundoraなどがあります。
FTMOの強みは、2015年からの運営実績、世界的な知名度、OANDA買収に象徴される事業規模、豊富な取引プラットフォームなどです。MT4・MT5・cTrader・TradingViewに対応し、EAによる自動売買も可能です。
日本語対応については、FTMO公式サイト自体は日本語化されていませんが、ブラウザの翻訳機能を利用すれば内容を確認できます。
また、FTMOは現在、日本語を公式サポートの対応言語に追加しています。 ただし、日本語対応は比較的新しく、実際にどの程度充実したサポートを受けられるのかについては、現時点では未知数な部分もあります。
FintokeiやFundoraと比較する場合、世界的な実績や取引環境を重視するならFTMO、日本人向けの使いやすさやサポート実績を重視するならFintokei・Fundoraという違いも、選択する際の判断材料になるでしょう。
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FTMOはどんな人に向いている?
FTMOは、特に次のようなトレーダーに向いていると考えられます。
・世界的に実績のあるプロップファームを利用したい
・MT4・MT5を利用したい
・TradingViewを使って取引したい
・EAでプロップファームに挑戦したい
・大きな取引規模を目指したい
・損失管理を徹底しながらトレードできる
・海外サービスの利用に抵抗がない
まとめ
FTMOは2015年から運営されている、世界的に知名度の高いプロップファームです。
現在は、評価を1回行う1-Step、2段階で評価する2-Step、評価なしで取引を開始できるFTMO Instant Accountが用意されています。
Instantは購入後すぐに報酬獲得を目指せる一方、日中更新型トレーリングとConsistency 30%が適用されます。
1-Stepは1回の評価でFTMOアカウントへ進めますが、最大日次損失3%、EODトレーリング、Consistency 50%など、厳しい損失・利益管理が求められます。
2-Stepは2段階の評価が必要ですが、最大日次損失は5%で、最大損失ラインは固定されています。Consistencyがなく、参加費も最初の報酬受取時に返金されます。
最大20万ドル規模の評価口座、最大200万ドルまでのスケーリング、最大90%の報酬率、MT4・MT5・cTrader・TradingViewへの対応などもFTMOの特徴です。
また、EAによる自動売買も認められているため、裁量トレーダーだけでなくシステムトレーダーにとっても選択肢になります。
一方、各プランには最大日次損失・最大損失・トレーリング方式・Consistencyなど、事前に理解しておくべきルールがあります。
評価なしという分かりやすさだけでInstantを選ばず、自分のトレードスタイルやEAが各プランの取引ルールに対応できるか確認することが重要です。
初めてFTMOを利用する場合には、まず無料トライアルを利用し、自分のトレードやEAとFTMOのルールとの相性を確認してみるのもよいでしょう。